
2階西側通路
「品」と「質」の
追求のために
狭山工場・研究所は2008年2月より「香り」を発信する工場・研究所として稼働し始めました。香料の基礎研究から、応用技術、開発・製造までを一か所で行える設備を備えています。
狭山工場・研究所は白を基調としたデザインにすることにより「品」のある姿を表現しています。
この「品」は「豊かな香りで人々に良い影響を与え幸せにしたい」という企業理念にもつながっています。狭山工場は栄香料の生み出す香りの豊かさ、上質さを象徴しています。
栄香料ではISO9001に基づき製造・品質管理を行い、常に「安心・安全」な製品でお客様に満足していただけるように香りの「質」を追求しています。
製品の品質管理、製造管理、異常時対応マニュアル、自己点検手順書、社員の教育訓練の手順書、書類やデータの管理書などを一括にまとめています。これらを全社員が理解・実行することにより、一人ひとりが確かな作業手順を踏み、「質」の高い香りを創り出すことができます。こうして常に「安心・安全」な製品をお客様へご提供しています。
POINT01
栄香料では「香り検査員」という自社認定資格を設けています。独自の香り検査テストに合格した研究員、製造作業員だけが「香り検査員」の資格が与えられます。原料受け入れ時の香りの確認や製品の最終確認はこの香り検査員が行っています。
適切に管理された工場でつくられた製品は、必ず香り検査員の最終確認をクリアした後に出荷されます。処方に基づいて調香された製品づくりの「スタート」から「最終的なライン工程」にいたるまで、綿密なチェックを経て品質が確保されているのです。
POINT02
狭山工場・研究所には、数々の構造上のアイデアが導入されています。香料は直射日光に弱いため、直接日光が当たらない構造になっています。開口部を上部に設け、白い屋根から反射した光が間接的に室内に届くように設計されています。室内に届く光量まで計算し、間接的でも柔らかく明るい光が入る造りになっています。
FLAVOR 食品部門とFRAGRANCE 香粧品部門の研究・製造エリアは、香りのコンタミネーションを防ぐためにそれぞれ独立した構造になっています。また、各種作業室では、「人」と「原料」の入るルートを分離し、さらに製品出荷の梱包ルートも別にするなど衛生管理に配慮しています。各作業室の扉にはピクトサインが描かれており、一目でわかるようになっています。これらの作業室は「防爆エリア」として設計されており、安全性を徹底しています。静謐で安定した環境のもとで、集中して研究・製造に取り組めるよう様々な工夫が施されています。
POINT03
狭山工場・研究所はISO9001を取得しており、そのマネジメントシステムに則った運用をしています。
食品向けの香料を製造するエリアにはエアシャワーを導入し、ほこりや髪の毛を持ち込まないよう徹底しています。また、月次点検では他部署の社員が点検を行うことで、設備の異常や汚れなどの見落としを防いでいます。作業環境の整備とともに、社員同士のコミュニケーションが取りやすい設備や、福利厚生、健康への配慮など安心して働ける環境が整えられています。
POINT04
狭山工場・研究所には、環境に配慮した工場設備が導入されています。
北欧などで採用されている「無動力」、「地下浸水なし」、「クリーン無放流」による汚水処理システムを導入することで排水を放流することなく、敷地内での処理を可能にしています。排出される雑排水は槽内の微生物の力によって分解処理されています。何層もの濾過槽を通り処理されたきれいな水は、建物の周囲に設けられた緑地「グリーンベルト」によって吸い上げられ、蒸発散しています。臭気の流出に対しても配慮しており、水で集塵する「ウェットスクラバー」脱臭装置によって排気管理もしています。
フレーバー研究開発室では、食品用からオーラルケア用途まで幅広く研究開発を行っています。香彩の豊かな調香師(フレーバリスト)と、製品設計も可能なアプリケーターが在籍し、基礎研究から応用技術まで、日々「おいしい」香りを開発しています。製作する賦香品は、香りのコンタミネーションを避けるために専用の試作室で製作しています。
フレグランス研究開発室では食品用途以外の香料全般を担当しています。
その用途は香水やシャンプー、入浴剤から芳香剤、除菌剤まで多岐にわたり調香師(パフューマー)と呼ばれる専門職の研究員が開発に携わっています。
フレーバーとの大きな違いは、レモンやピーチの香りなど実際にあるものだけでなく、現実には存在しない香りや抽象的な香り、例えば宇宙の香り、お日様の香り、せせらぎの香りなどまで研究開発しています。
製品の品質を維持・向上させ、お客様の満足度と信頼性を確保しています。万が一にも不良品が出荷されないように比重や屈折率等を測定し、規格通りに製造され品質基準を満たしていることを確認しています。また、安全データシート(SDS)など作成し、お客様に提出しています。
栄香料では最新のGC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)を使用しています。果汁や精油の分析結果は香料開発において必要不可欠なもので、これらを用いることでより本物に近い香りやお客様のイメージする香りを再現することができます。また、良質な原料の厳選のためにも使用しており、テクノロジーを用いることで香りの本質を追求しています。
JQA-QMA15280
安心・安全な製品をお届けするため狭山工場・研究所ではISO9001に基づいた開発、製造、販売を含め総合的な品質マネジメントシステムを確立しています。