狭山茶の香りの芳香剤開発事業エピソード
きっかけは地域PR事業 テーマは「お茶香るまちさやま」
弊社狭山工場・研究所は2008年、狭山市に移転開設されましたが、当時はまだまだ市内での認知度も低いものでした。
そんな折狭山市内の事業振興のため市内業者を結び付けて何か出来ないか、といった観点から弊社に狭山茶の芳香剤開発の依頼が舞い込んだのでした。
こちらは香料開発のプロではありますが、クライアント様もお茶栽培に関してはプロ中のプロです。要望も「狭山茶の特徴を忠実に再現して欲しい」、「煎り立ての香ばしいほうじ茶の香りを再現して欲しい」といった、ハードルの高いものでした。
フレーバー、フレグランスの垣根を越えて
もともとフレーバー(食品の香り)をフレグランスに応用するのは難しいのですが、ディフューザー用で香りを再現するのは更に難しいものです。それでも当時の社長から、「これは地域貢献の一環です。採算など度外視で構わないので出来る限り協力してあげなさい」という言葉をうけ、普段はあまり使えない高価な原料を試してみたり、在庫を気にする事なく希少な原料を試してみたりする事ができました。また弊社はフレーバー、フレグランス両方の開発室があるので、フレグランスでは馴染みのない原料や、香ばしさを表現するピラジンのような、コーヒーの香りに使う原料も揃っていたのです。

何度かの試作改良を経て、ついに茶業協会の方に納得していただける香りが完成しました。当時は西武沿線の駅員室から「狭山茶」の香りが漂い、利用者からは「良い香りですね」、「どこで売っているのですか?」といったお言葉もいただきました。
このように栄香料では地域に根差した事業活動を行い、社会に貢献していきたいと考えています。
狭山市のホームページはこちらへ
「観光・産業」ページ、狭山茶のブランド化として紹介されています。
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